第1章

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「はあはあ着いた。」 (宮下さんが行方不明になったのとあの本は何か関係がある筈だ。はやく調べないと・・・) 僕はそう思いながら家のドアに手をかけようとしたとき後ろから僕の名前を呼ぶ声が聞こえた。 「翼!!」 「海斗?どうしたんだよ血相変えて」 「わかったんだよ宮下が行方不明になった原因がよ」 「原因?」 この時僕に緊張が走った。僕も原因がわかったと言ってもこっちはあくまで推測信憑性はない。だから僕は海斗の言葉をまった。 「ああ。俺宮下の行方不明になった原因を密かに調べてたんだけどよとんでもねえことがわかった。 俺宮下の行方不明事件と今ニュースで話題になってる大量失踪事件何か関係あるんじゃねぇかって調べてみたんだ。そしたらいくつか共通点が見つかった。」 「共通点?ホントなの?海斗」 「ああ。でその共通点ってのは2つある。まず1つ目は失踪したやつはみんな家で消えていること。2つ目は失踪する前に名前がない荷物がポストに入っていたことだ。あとこれは失踪したやつの家族の証言だが届いた荷物の中身は図鑑のような大きさの本だったらしい。俺の考えだと高い確立でその本が関係していると思う。」 (・・・やっぱり僕の推測は間違ってなかったみたいだ。絶対あの本が関係している・・・) 僕は核心すると口をひらいた。 「・・・実はその本僕も持ってるんだ。」 「なに?・・・マジかよ翼」 僕は海斗の問いにゆっくり頷いた。 「昨日家に帰ったらポストの中に入ってたんだ。」 「そうか・・よしその本を調べるぞ。考えるより行動したほうがなにがわかるかもしれないしな。」 「うん!そうだね!」 僕たちはすぐに家の中に入り昨日ソファの下に隠した本を取り出した。 「この本か。なんか・・表紙から何が書いてあるかわからんな。なにこれ怖っ」 「ホント見たこともないよねこんな文字。」 そう言いながら海斗と僕は表紙を調べていた。調べ終わると海斗は本の中身に手をかけた。 「よし・・中身をみるぞ。いいか?」 僕はものすごい緊張に襲われ少しふるえながらも深く頷いた。 僕が頷いたのを確認すると海斗は本を開いた。 「・・・なんだこれ」 本の最初の1ページ目に書かれていたのは凄く綺麗な草原の絵だった。 僕たちは予想外の中身に声がでなかった。 次に2ページ目を開くと西洋風の町が描かれていた。町の他に町で楽しく過ごす人々の絵が描かれていた。
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