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僕はすぐに我にかえり三人に向かって走りだした。
「宮下さん!!!」
「どうした?!翼
どこに行く!!」
「ツバサくん!!」
だが宮下さんはどんどん遠ざかってしまう。後ろからはエミリアと海斗の声が聞こえたが僕は無視して走っていった。
「待ってよ!!宮下さん!!」
宮下さんは僕の声に気づいたのか後ろを向き走る僕を見た。そして小さな笑みを浮かべ再び他の二人とともに歩きだし人混みに消えていった。
「宮下さん・・・」
「おい!翼一体どうしたんだいきなり走り出して。」
「ホントですよ。何かあったんですか?」
「海斗。さっき宮下さんを見た。」
「なんだと!ホントか翼!!」
「うん。黒ローブを被って他の黒ローブの連中と一緒にいた。走って名前呼んだんだけど見失ったみたいだ。」
「そうか・・・なんだってあの連中と一緒にいるんだ?」
「僕にだってわからないよそんなの・・・でもなんだか嫌な予感がする。この予感が的中しなきゃいいけど。」
「あ あのその宮下さんってお二人の知り合いの人ですか?」
深刻そうな顔しながら会話をしている僕達を心配に思ったのかエミリアが会話に入ってきた。
「うん。知り合いだよ。僕達が探してた知り合いだよ。」
「探してた?」
「ああ。俺らの前からいきなり姿をけしちまったからずっと探してたんだ。翼・・エミリアにはホントのこと話してもいいんじゃないか?まだ会ってまもないがこの子なら俺らのことも信じてくれるはずだ。」
「そうだね・・・宮下さんのことを話すにはまず僕達のことも話さなければならないからね。・・・エミリアこれから話すことを真剣にきいてほしい。信じられなかったら信じてくれなくてもいい。ただ真剣に聞いてほしいんだ。」
「・・・わかりました。聞かせてください。」
「実は僕たちはこの世界の人間じゃないんだ。別の世界からきたんだ。」
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