第1章

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今宮下さんといっしょに帰り道を歩いている。驚いたのは宮下さんの家は僕の家から歩いて8分くらいのところにあったことだ。まさかこんな近くに住んでいるなんて世間はホント狭いとあらためて思い知らされる。 その宮下さんはというと学校をでてから僕の顔を見ては赤くなりうつむきと繰り返していた。 (・・・僕の顔そんなにおかしいのだろうか。) と若干ショックを受けながら帰っていた。そのとき宮下さんが話しかけてきた。 「私、最近変な夢を見るんですよね」 「変な夢?」 「はい。なんだかものすごくリアルな夢で毎回同じ夢を見るんです」 それを聞いて今日見た夢が僕の頭にでてきた。 「その夢ってどんな内容の夢?」 「ものすごくひどい夢でした。知らない町が西洋の鎧をきた人たちに襲われていてそれを見ながら女の子が泣いているって夢でした。」 少し僕と違うところがあるがほとんど夢の内容が一致しているため僕は驚愕した。 (ほとんど僕が見た夢と同じ・・・こんな偶然あるのか・・・) 真剣な顔をして考えていると 「あの・・深刻な顔してましたけどどうかしましたか?」 と宮下さんが心配そうに聞いてきた。 「いやなんでもないよ。気にしないで。」 「そうですか・・・ならいいんすが」 その後僕たちは学校の話だとか趣味の話だとかたわいのない話をしていた。話をしているといつの間にか宮下さんの家と僕の家の近くまでついていた。 「もうこんなとこに着いちゃいましたね。あの・・・一緒に帰ってくれてありがとうございました。」 「僕の方こそありがとう。宮下さんと話ながら帰るの楽しかったよ♪」 「ほ 本当ですか?嬉しいです♪あの・・・よかったらまた明日も一緒に帰えりませんか?」 「いいよ♪宮下さんと喋るの楽しいからね♪」 「あ ありがとうございます♪そ それじゃあまた明日学校で」 「うん♪またね!」 頭を深々と何回も僕に下げ少しスキップ気味に帰って行く宮下さんを見送った僕は自分の家へと足を動かした。 僕は家に着き家のポストに何か入っているのに気がついた。 (あれ?ポストに何か入ってる。)
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