リオネルド村にて

2/3

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
「政道(まさみち)ー🎵起っきろー♥」  午前8時……毎朝の様に元気な声で、この子は僕を起こしにくる。 「うー……まだ8時だろ~……」  僕はうめきながら言って、布団を被って更に寝ようとする。 「まだじゃなくて、もうでしょ~?」  もちろん、僕を起こしにきた彼女がそれを許してくれるわけが無く、布団をひきはがすのかと思いきや、布団の上から飛びついて僕に抱きつき、僕の顔の部分に覆い被さっている布団だけをはいで、僕の唇にキスをした。 「!!」  僕が真っ赤になって固まっていると、彼女はそのまま数十秒僕にキスをして唇を離した。 「…政道、起きた?」  彼女が優しく聞いてくるものの、僕は真っ赤になって混乱していて、彼女の質問に答える余裕が無かった。 「まだ起きてないの?……じゃあ……エッチしちゃうよ…?」  耳元でそう囁かれてしまえば、僕は下半身がうずくのを必死で抑えながらガバッと起き上がる。「あははっ…やっと起きた~」  ニコニコ笑っていう彼女……僕にとっては笑い事では無いのだが。 「全く……朝っぱらから何言ってるんだよ…」  少し脱力して言う僕に、彼女はあっけらかんと言う。 「だって……毎朝同じ起こし方してるのに、それに慣れない政道が悪いんだよ~?」  楽しそうに言うと、彼女はそのまま僕の部屋を出て行った…実に楽しそうに……  僕の名前は、鬼中(きなか)政道。…15歳で、とりあえず旅人だ……両親は既に他界していて一人っ子だった僕は、しばらく親戚の家に預けられていたものの、10歳の頃に独り立ちして、旅人になった……とりあえず、護身用として、家宝の、黒い刀身に銀色の柄の刀……鬼黒(きこく)剣を持っている……髪は真っ黒で、肩位まであり、目も黒…さっきの彼女いわく、イケメンらしい……服装は、緑の長袖シャツに、Gパン、それに黒いパーカーを着てるよ……先程の彼女の名前は玲田明衣(れいだあい)…僕と同い年で、幼い頃に両親に捨てられて孤児になってしまい、虐められている所を僕が助けて、今一緒に旅をしている……ちなみに彼女は途中の村で買った刀身が黄色く、柄が青い、雷刀(らいとう)を持っている……髪は青くて、後ろで一つ結びにしていて、目も青い……僕から見たら、美少女……黄色い半袖シャツに、デニムのズボン……それに、青いコートを羽織っている。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加