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「政道(まさみち)ー🎵起っきろー♥」
午前8時……毎朝の様に元気な声で、この子は僕を起こしにくる。
「うー……まだ8時だろ~……」
僕はうめきながら言って、布団を被って更に寝ようとする。
「まだじゃなくて、もうでしょ~?」
もちろん、僕を起こしにきた彼女がそれを許してくれるわけが無く、布団をひきはがすのかと思いきや、布団の上から飛びついて僕に抱きつき、僕の顔の部分に覆い被さっている布団だけをはいで、僕の唇にキスをした。
「!!」
僕が真っ赤になって固まっていると、彼女はそのまま数十秒僕にキスをして唇を離した。
「…政道、起きた?」
彼女が優しく聞いてくるものの、僕は真っ赤になって混乱していて、彼女の質問に答える余裕が無かった。
「まだ起きてないの?……じゃあ……エッチしちゃうよ…?」
耳元でそう囁かれてしまえば、僕は下半身がうずくのを必死で抑えながらガバッと起き上がる。「あははっ…やっと起きた~」
ニコニコ笑っていう彼女……僕にとっては笑い事では無いのだが。
「全く……朝っぱらから何言ってるんだよ…」
少し脱力して言う僕に、彼女はあっけらかんと言う。
「だって……毎朝同じ起こし方してるのに、それに慣れない政道が悪いんだよ~?」
楽しそうに言うと、彼女はそのまま僕の部屋を出て行った…実に楽しそうに……
僕の名前は、鬼中(きなか)政道。…15歳で、とりあえず旅人だ……両親は既に他界していて一人っ子だった僕は、しばらく親戚の家に預けられていたものの、10歳の頃に独り立ちして、旅人になった……とりあえず、護身用として、家宝の、黒い刀身に銀色の柄の刀……鬼黒(きこく)剣を持っている……髪は真っ黒で、肩位まであり、目も黒…さっきの彼女いわく、イケメンらしい……服装は、緑の長袖シャツに、Gパン、それに黒いパーカーを着てるよ……先程の彼女の名前は玲田明衣(れいだあい)…僕と同い年で、幼い頃に両親に捨てられて孤児になってしまい、虐められている所を僕が助けて、今一緒に旅をしている……ちなみに彼女は途中の村で買った刀身が黄色く、柄が青い、雷刀(らいとう)を持っている……髪は青くて、後ろで一つ結びにしていて、目も青い……僕から見たら、美少女……黄色い半袖シャツに、デニムのズボン……それに、青いコートを羽織っている。
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