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ちなみに今、僕達は、リオネルドという村の宿屋にいる……昨日、明衣が疲れていたので、立ち寄った村だ。
「政道~ご飯冷めちゃうよ~」
明衣の言葉に、僕は服を着て部屋を出た……
階下に降りると、机には、ご飯と味噌汁と卵焼きが並べてあった。
「美味しそうだな。」
僕はそう言いながら席につくと、手を合わせて、いただきます、と言って食べ始める。
「いただきま~す」
明衣も元気よく言うと食べ始めた。
……食べ終わると、明衣は幸せそうな顔で、「美味しかった~」と言った。
「…それは良かった。」 厨房の奥から誰かが出てくる…誰かと思えば、昨日知り合った、この宿屋「ミストリティ」の主人、奈多(なた)だった……奈多は17歳で、明衣いわくイケメンらしい……ちなみに、無口らしいが、明衣とは結構喋っている…理由は分かりきっているが。
「奈多さん、朝食美味しかったです🎵」
明衣に言われると、奈多はニコッと笑うも、ふと、何かに気付いたのか、「ちょっと失礼」と言うと、いきなり明衣の口元をペロッと舐めた!
「?」
明衣が不思議に思って見ていると、奈多は僕を見てニヤリと笑い、明衣に、「卵焼きついてた」と言うと、僕にだけ聞こえる声で「…チャンスさえあれば、明衣を奪ってみせるからな」と言うと、どこかに消えてしまった。
「~♪」
明衣は、奈多にキスまがいの事をされても、どこ吹く風である…そう、この子は恋愛にうとすぎるのだ……ちなみに、僕達はまだ付き合っていない……今朝の事は、彼女にとっては、挨拶の様なものなのである。
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