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「……顔真っ赤」
「誰のせいだと思ってるの」
真っ赤な顔で睨まれても、効き目はゼロ。
誰のせいって言われても……。
俺しかいないじゃん、ね。
熱を帯びた頬に、指を滑らせるとまた、火が出たように熱くなる。
「俺のせい、でしょ?
それがどうかしたの?」
何も言えないことを分かりながらも、意地が悪い俺は、さらに彼女を困らせる。
ピクン、と小さな反応を落とした彼女は、潤んだ目で俺を睨んだ。
それが逆に挑発してるんだってこと、まだ分かんないかな。
分かんないなら、……分からせるまでだけど。
俺はさっき触れた唇に、唇で触れた。
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