107人が本棚に入れています
本棚に追加
/176ページ
目を閉じてても、北嶋の顔が真っ赤だということがわかる。
だって、唇が熱くなってるから。
……ホントに、この反応はクセになる。
一度落ちた底なしの穴からは、もう抜け出せない。
目を開き、唇を離すと、尋常じゃないくらいに赤面になった北嶋。
りんごみたい。
……だからかぶり付きたくなる。
「も……ホント元原くんやだ」
ムスッと、そっぽに顔を向け文句を垂れる北嶋。
すぐイジけんだよなぁ。
まぁ、可愛いんだけどさ。
錯乱させようとすると、正直に頬を染める。
体質だけじゃない。
もうこうして北嶋と会うより前から、俺は堕ちていた。
最初のコメントを投稿しよう!