恋色の頬

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目を閉じてても、北嶋の顔が真っ赤だということがわかる。 だって、唇が熱くなってるから。 ……ホントに、この反応はクセになる。 一度落ちた底なしの穴からは、もう抜け出せない。 目を開き、唇を離すと、尋常じゃないくらいに赤面になった北嶋。 りんごみたい。 ……だからかぶり付きたくなる。 「も……ホント元原くんやだ」 ムスッと、そっぽに顔を向け文句を垂れる北嶋。 すぐイジけんだよなぁ。 まぁ、可愛いんだけどさ。 錯乱させようとすると、正直に頬を染める。 体質だけじゃない。 もうこうして北嶋と会うより前から、俺は堕ちていた。
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