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「まだ作ってんのかよー!俺様なんかもうとっくのとうに出来ちまったぜー!」
先程完成したばかりだというのに、ジャイ豚はこれだからもう………
いえ、何でもありません。
「さっすがジャイ豚は早いな~。僕ちゃんも土台を作ろうと思ってたけど、早く遊びたいし適当に作って終わらせちゃお~っと」
そう言うとスネ豚は頭の中で描いていた設計図をものの数秒で破り捨て、集めてきた材料である木々を適当に積み上げて、形だけはそれっぽく仕上げました。
といっても我々人間からしたら、住みたくないログハウスランキングはぶっちぎりのNo.1に間違いないでしょうが。
「さっすが僕ちゃん天才!設計図も無しにこんなにあっという間に造っちゃうんだから!」
あぁ……
頭の中で描いていた設計図通りに仕上げていれば、この後になって後悔する羽目なんかにならなかったかも知れないのに……
なんてこと、スネ豚やジャイ豚が気付くわけもなく二匹はそのまま、一匹取り残されたのび豚のところへと向かったのです。
向かう途中、やけに看板が立っていました。
どれもこれも同じ看板で、駐車禁止のようなマークの中に大きな犬の影のようなものが描かれていて、何やら出没注意と書いてありました。
が、そんなことにもスネ豚・ジャイ豚共に気付くわけもなく、二匹は気分上々にのび豚のもとへと向かうのです。
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