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『あの、彼らを注意したり、しないんですか?』
「ええ、しませんよ。それは風紀委員の仕事ですからね」
『へぇ…(なるほど…実習先の男子校とは違うのね…さすが金持ち校…)』
この学校は有数の男子校の中でも、御曹司やら跡継ぎやらがたくさん在籍している学校だ
生徒会や風紀委員会のメンツはほとんどそうなのだが、他の学校とは投票の仕方が違う
この話は後ほどするが…
いろいろと坂下と話しているうちに、理事長室がある階へとたどり着いた
さすがお金持ち校ということもあり、理事長室へはエレベーターを使用したのだ
コンコン
「理事長、坂下です。白石さんをお連れしました」
「うん、入っていいよ~♪」
「失礼します」
『(返事軽っ!)し、失礼します』
坂下がドアをノックすると、中から軽ーい返事が返ってきた
坂下は特に気にすることなくドアを開けた
美姫は内心驚きつつ、坂下の後に続いた
「待ってたよー白石さーん♪」
『は、はぁ…(なんかチャラい理事長だなぁ…)』
「それでは私はここで、失礼します」
「うん、坂下くんありがとねー♪」
バタンと閉められたドアを見ながら美姫は坂下について考えた
『…(なーんか、あの人見たことあるような…)』
「しーらいーしさぁ~ん♪」
『∑にゃっ?!』
「あはは、かわいい声だね~♪」
『り、理事長…;離れて、ください!』
考え事をしていると理事長が突然後ろから抱きつかれた
いきなりのことに美姫は変な声を出してしまい、理事長に笑われてしまった
美姫は恥ずかしさから顔を真っ赤にしながら理事長に訴えた
「顔真っ赤にしてかわいいなぁ~もう!」
『っ…(ぼそっ)おやじの、バカ…!』
「ん~?♪」
『とっとにかく離れてください~!!』
「しょうがないなぁ~」
理事長は仕方ないといった感じで美姫から離れた
美姫はほっとしながら理事長を軽く睨んだのであった
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