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はぁとため息を一つつくと、美姫は持っていたカバンを無造作に床に置いた
その行動に理事長はぷんぷんと怒った
「あ、ちょっと美姫ちゃん!そんな乱暴にカバン置かないっ!」
『∑ちょっと!誰もいないからって下の名前で、しかもちゃん付けで呼ぶなっ!』
「いいじゃないの、美姫ちゃんのケチ~」
『だからやめろってば!あぁもうムズムズする!』
理事長に向かってため口をきく美姫
実は、理事長は美姫の父親でもあるのである
「美姫ちゃん、素に戻ってるよ~?仮にも教師なんだから、言b『なら理事長らしくしっかりしゃべれ!くそおやじ!』
「はぁ…くそおやじじゃなくてお父様でしょ?お・と・う・さ・ま♪」
『やだよ気持ち悪い!…あー調子狂うなぁ…』
「相変わらずだねぇ…まぁ、そんな風に話すのは俺だけにしなさいよ?」
『うん、分かってるよ。…族のみんなにばれたら困るし…』
美姫の言う族とは…暴走族ではない、ただの不良の集まりのことである
美姫は昔、やんちゃして族に入っていたことがあるのだ
数年前までいたのだが、訳あって属を抜けてもともと目指していた教師になったのだ
教師として赴任する際、父親がこの学園の理事長をやっていたのを思い出し
試験を受けて晴れて美姫はやってきたのであった
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