プロローグ

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高く、手を伸ばしても捕まえられない。 それはまるで、あいつそのものじゃないか。 自嘲的笑みを口元に刻み、ゆっくりと瞼を下げた。 ほんのりと、鼻腔を擽る甘い香り。 するはずのないその匂いに、俺は閉じた目を開けて。 目を、見開いた。 .
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