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オートロックのマンションのエントランスでインターホンを鳴らす。
「はい」
早瀬さんの声がした。
「あかりです。」
「今日はありがとう。
どうぞ」
ロックが解除され、私は足を進めた。
玄関先に着くと
早瀬さんがドアを開けて待っていてくれた。
「待ってたよ」
そう小声で囁く早瀬さんに
クスッと肩をすくめ微笑み
改めて
「早瀬さんお久しぶりです。」
と和也に聞こえるように挨拶をした。
「和也…しっかり働いてますか?」
と聞くと
その声が聞こえたのか
「あかり!何言ってんだよ!こんなに頑張ってんだぜ!
早く見て見ろよ!」
と威張った声がした。
私は
「地獄耳ですね」
と早瀬さんに苦笑いしながらこっそり告げ
「はいはい!」
と呆れたように返事をして
「早瀬さん…お邪魔します」
と挨拶して、中に入れていただいた。
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