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夕食の準備を整え
早瀬さんの帰りを待つ。
ソファーでくつろいでいたら眠気に襲われ、
うとうとしてしまった。
人の気配を感じ、はっと目をあけると
目の前に早瀬さんの顔があり、私をじっとみていた。
「あっ…やだ…私、寝ちゃってた…ごめんなさい。お帰りなさい」
「ただいま!あかりちゃんの寝顔がみれたし、ラッキーだったなぁ~」
といって
軽いキスをした。
不意打ちに
慌てて
「すぐ支度しますね」
と立ち上がり、キッチンに向かった。
「じゃ…着替えてくる」
と言ってルームウエアに着替えてきた早瀬さんに夕食を用意した。
用意した夕食をみて
うれしそうにテーブルにつく早瀬さん。
「おっ!唐揚げ!」
想像通りの反応に笑いがこみ上げる。
クスクス笑っていると
ん?どうした?という顔をしていた早瀬さん。
「だって…あまりにも想像通りの反応だから…」
更に笑いがこみ上げる。
「笑いすぎでしょ?」
「ごめんなさい…どうぞ召し上がってください」
私はすっかり笑いの壷にはまっていた。
私の笑いにちょっとむくれた顔をしながらも
唐揚げを食べ始めた早瀬さん。
「うまい!ん?この味…」
「はい!京さんのところで味付けのこつをお聞きして、いつか早瀬さんにたべてもらいたいと思っていたんですけど、
ここだと揚げ物は作れないので、うちで揚げてきたんです。
やっと食べてもらうことができました。
揚げたてじゃなくて申し訳ないんですけど」
申し訳ないといいながら、やっと食べてもらえた嬉しさで顔が綻んでいた私。
「そうだったんだ!本当にうまい!ありがとう!」
その言葉にさらに顔がほころぶ。
「たくさん食べて下さいね」
たくさん話をしながら楽しく夕食を食べた。
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