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帰りの電車の中で
思いがけない急展開に
まだ気持ちがついていかずふわふわした感じだった。
昔の思いが現実になった。
憧れだったはずなのに…早瀬さんと会って話をするほどにもっと早瀬さんに近づきたくなる。
そんな自分でも気づいていなかった
というよりは憧れだと
思いこもうとしていたのかもしれない思いが
あふれ出して言葉に
なっていた。
でも…浮かれてばかりいられない。
喜んでばかりはいられない。
冷静にならなくては…
今は早瀬さんに気持ちが向いているが、
決して巧を嫌いになったわけではない。
それは早瀬さんもきっと同じで
いくら別居をすることになったとはいえ、
特にお嬢さんに対しての愛情は変わらないのだから、
複雑な思いを抱えていると思う。
今はお互いが求め合っているけれど
それは些細なことで歯車が狂ってしまうことだってあるはず…
どれが正しい選択なのか正直わからない。
でも今の気持ちに正直でありたい。
そんなことを思い巡らせながら家へ足を進めた。
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