王国

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ですから、国の政は全てお付きの大臣が取り仕切っており。 それなりに問題も起きず、平和な王国が続いておりました。 コレで終われば、只単に王子様が引っ込み思案なだけで終了なのですが。 まだ続きがありまして……… 無難に政をこなしていた大臣がなんと、大きなミスを犯してしまったのです。 そのミスとは、『王子様と隣の国のお姫様を結婚させる』事でした。 大臣は単なる政略結婚だと高を括っていたのですが。 なんと、このお姫様、大層な欲持ちでありまして。 弱気な王子様を良いことに、王国を自分の良いように変えていってしまいました。 それも、良い方向に、民草が喜ぶ様な政治をすれば良かったのですが。 私欲丸出しの、醜悪で、品の無く、おおよそ政治を執り行うとは考えられない。 まるで、暴君を絵に書いたようなお姫様でした。 止める者が居らず、暴走し続けるお姫様……… 平和な王国は一変して、剣呑な険しい雰囲気が渦巻く都となってしまいました。
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