野原金之助

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「では、遅れた理由を答えてもらおうか」  頭上から課長の視線が突き刺さる。 「…寝坊です」 「…」  あ~、キレてる。顔を見なくても沈黙でわかる。 「な・ん・ど・め・だ」 「5回…ですか?」 「貴様。自分のミスすら覚えていないのか!」  ドン!!と課長が椅子に片足を乗せ、胸元から定規をスラリと抜く… 「ヒィ!すいません。すいません。すいません。」 「こっちを向け。謝るときは何と言うのかも忘れたのか?」  言われるがまま、顔を上げ…(あ、パンツ見えた)。 「わたくしめは、自己管理も出来ない情けない男です。どうかお許しください。罰をお与えください…」 「フン!それだけは覚えていられたようだな。では、次にどうするかもわかるな?」  僕は無言で正座から四つん這いに体勢を変え、体の向きを180度転回した。 「バシン!バシン!バシン!バシン!バシン!」 「ぅ…っく…。…っつ…あ。」  課長は手にした定規を容赦なく、僕の臀部に叩きつける。  これがドS課長と言われる由縁だ。痛みが本気で叩いていることを伝えてくる。 「ハァハァ…。金之助。そもそも貴様は…  折檻が終わると、次は説教だ。これこそ真の地獄。  打たれた姿勢のまま、説教は30分続いた。
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