境界

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永遠の少年 少年の定義はあまりに曖昧であり、反面あまりに明確でもあろう おおよそ7歳~18歳の男を指す名称と一般的な解釈もある反面 まだ未熟で自己中心的な考えを持つ者、異性と深い関係になった事が無い者と隠喩である事もある ディスプレイの中の少年を観て、少年を知っている者は一瞬声を失った 正にだ、この少年は正に少年と呼ばれる者達のド真ん中 そして時の流れに干渉されない者以外は掲げる事が許されない【永遠】の少年との徒名が何と似合う事か もっとも、この頭を垂れうなだれる少年にはその様な文学的であり詩的であり、神秘的な響きは似合わない ディスプレイを見つめる皆が思ったのは、似合うとすれば精々 永遠の悪ガキである 「つまり……永遠の童貞ってか……ハハハハ……そーゆー事かぁ……まいったねぇ~……さて死ぬかぁ……」 『ま、待つです!!待って雀君!!答えを出すのはまだ早いですよ!!……何故なら妖精王にはティターニアという女王が、妃が居ます!!で、ですから……そのっ……エッチ……な事とか……』 しどろもどろになりながらも何とか説明しようとするハイネ、言わんとする事はつまり 妖精王になるか結婚という儀式を持って少年から脱却すればエッチできるかもしれないという事だろう だが、妖精王になるなど論外だし結婚など齢17の雀には遠過ぎる話である 『待ってくれ、灰沢さんだったな……妖精王は現存しているぞ、今は訳あって身を隠しているが……カウント、何か聞いてないか?』 『……そこにスプリガンが居る筈です……そういう事ですよ、我々が干渉するのは越権行為に当たります』 別な街角を映しているディスプレイの中、銀色の猫妖精が唇に指を立て、緑が凛子の髪にブラ下がるスプリガンを認め、それ以上は何も言わなかった だがそのカウントの返答はもう1人の少年にはある意味では答えだった 『御剣 鴉室、本名……白河 雀……スプリガンが2人を取り替えたんだよハイネ、それを指示したのは恐らく妖精王かそれに近い権力者、そいつが雀を新たな妖精王にしようとしている……』 『ヒコ君?それは……』
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