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ヒコから見て斜め向かい、開いたドアからバンビーノを先頭に穴宮、バロウ、最後にエイゼル
チラリと見た二階にあるオレンジ色の看板には海悦酒店と縦書きされていた
「いやー、コレいいな!!ポイント払い!!バカだねアイツらも!!……何よ?どうかしたの?」
「いや、まぁ拾っとくか40ポイント……コイツ知ってっかお前ら」
「ん……知らんス」
「……鼻煙草だ……SSARの片割れだ……気をつけろよバロウ、お前すぐノせられるからな」
何故か4人は青島(チンタオ)ビールの瓶を持ち、バロウなどヒコを確認した後に一気飲みし、瓶を放り投げた
彼らが出て来た酒店とは飲み屋の事では無くホテルである
彼らはホテル内のバーかレストランで軽く一杯引っ掛けて来たのだろう
実は彼らも普段は百鬼夜行管理区に居り、なかなか高級レストランで食事などしない
しかし誰が流したかポイント払いの噂を聞きつけ利用していた
ポイント払いとは、ポイントを店員の目の前で少し離れた仲間に移し、飲食や注目した事でいかにもポイントが減ったように見せかけ、三法輪が後に飲み食いした分を持つ、と事らしい
店側としては実際にポイントが減るのを確認しており、大会中は金と同じ意味があり三法輪公認のイベント、信用してしまう
断りギルド所属者に暴れられても困るのだ、この今日の様な空気の日など簡単に暴動が起きる街なのだから
実にどうしようも無いほど姑息な連中である
もっとも、百鬼夜行とHYDRAの管理地区では被害は極少、やはりまだCROWは日が浅くナメられているようだ
「ハイアットホテル?コレが?……よくもまぁ恥ずかしげも無く……」
「少し下がれ、引き寄せたい」
ボソっと呟くヒコ、僅かに路地の影に潜むヴァネッサ
彼女が居ては中堅は逃げてしまう
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