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どんな無理難題をぶつけられるか隠すことなくブルブル震えながら蓮の言葉を待つ。
色っぽく人差し指を唇に当てながら考える姿が今は悪魔がニヤニヤしながら悪巧みを考えているようにしか見えない。
しばらくすると考えがまとまったようで、唇の端を限界まで引き上げながらニヤリと不気味な笑みを浮かべた。
「あ、あの……嫌な予感しかしないんですが……き、決りましたか?」
「えぇ……遥にとってもかなり魅力的な罰ゲームをね?」
「……なん……でしょうか……?」
とても先程まで平和的にゲームしていた2人には見えず、まるで裁判官と容疑者の間柄に見えなくもない。
そして蓮の口から罰ゲームが告げられるのだが……話の出だしは意外な話題から始まった。
「『5大美少女』って知ってるわよね?」
「……へ?ま、まぁ……有名だし……」
この2人は同じ高校に通っており、学校名は瀬戸(せと)高等学校。
瀬戸高校は基本的に女子のレベルが高く、クラスに2・3人は美少女と呼べる生徒がいる。
そんな男性が羨む高校の女子の中でもダントツに人気がある5人が『5大美少女』だ。
ネーミングが安直過ぎるとツッコミを入れたら負けなのだ。
その扱いはまさにアイドルであり、女神でもあり、同姓の憧れ集団でもある。
偶然か必然かその『5大美少女』は5人とも仲が良く、一緒に登校する姿を盗撮しようとする男子生徒が後を断たないとか……。
「その『5大美少女』がどうしたの?全員に告白しろとか?」
考えられる一番ダメージの少ない案か尋ねてみたが、蓮の小馬鹿にした笑いによりそこまで甘くないことを思い知らされた。
一体どんな無茶を言い渡されるのか恐々しながら覚悟しつつ、静かに蓮の発言を待つ。
「アンタ今から半年以内に……」
「う……うん……」
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