第四十五章

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―― ……とまぁ色々はしゃいだものの、その後は静かな時間が流れて行った。 紗理奈などと遊ぶ時は意味もなくどこかへ出掛けるパターンが多いが、遥と涼太は部屋でダラダラと過ごすのが一番多いとのこと。 遥と茜は某鉄道ゲームをダラダラとプレイし、涼太は寝転んだ状態で部屋の漫画を読んでいる。 これはこれで落ち着く時間なわけだが、一応聞くだけ聞いてみることに。 「アンタらいつもこんなダラダラと過ごしてんの?」 「男ではこれが普通なんだよ。もうちょい人数がいたら分からないけどな」 「むしろ男2人で外に遊びに行くなんて絵的にキツいですよ」 「そういうもんなのね……でも世間話もしないの?」 「最初はしましたけど、時間が経つごとにあまりしなくなりましたね」 「無理に話す話題もないんでな。そういう意味では星崎なら話題を広げられるかもな。ここに来るのは初めてなわけだし」 「ふーん……」 『5大美少女』は皆遥となにかしらの会話をしたがる。 他のメンバーからいつもそのように聞いているため、茜は遥と一緒にいる時は何か話題を見つけてお喋りするのが一番だと思っていた。 しかし今の遥と涼太を眺めていると、一概にそうとは言い切れないことを悟る。 簡単なことだ。 『5大美少女』は遥に恋をしているからこそ仲良くなりたいと口が動き、男女の友人『以上』になりたいと皆必死になっている。 しかし涼太と遥の同性故の仲を見ていれば、必要以上に語らずとも人は仲良くなれることがよく分かる。 「なんていうか……アンタら見てると男女の違いを思い知らされるわね。楽しく話すだけが友達じゃないわけね」 「それはそれで友達の定義の1つだとは思いますけどね。必ずしも会話が弾むことが条件とは言わないと思いますよ?」 「それに男だろうと女だろうと話すこと自体が苦手な奴だっているだろ?でもそんな奴だって友達は出来る。そういうことじゃねぇの?」 「……そっか……無理に話さなくても、それで仲が悪くなるわけじゃないってことね……」 遥と上手く会話出来ずに頭を悩ませていた茜だが、彼らの言葉を聞いて少し気が楽になった。
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