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***
19時32分
「あ、僕、お風呂入って来ても良いですか?パンフレットによると、地下が温泉になってるみたいなんです」
月妃君がニコニコと嬉しそうに言ってきた。
「そうだな。行ってくるといいよ。私はまだ、仕事が残ってるから、先に入ってきてくれたまえ」
「な、なんですか、その口調…。じゃあ、行ってきます!」
扉の閉まる音と共に、部屋も静かになった。
さっき月妃君が淹れてくれたアイスココアを飲む。
「なんなんだろうね。挑戦状…というか…」
机の上に置いた黒い紙に頭を悩ませる。
紙には青い文字で
『lover-hotel 人が死ぬ
雅 お前も 死ぬ』
と書かれていた。
「どうしたものかな…」
今さらながら、月妃君を連れてきたのは、間違いだったかな と後悔する。
しかし、私も死んでしまうのか…
哀しいね。
19時50分
何かが割れる音がした。
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