1.ただの厨二病患者。

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目の前には、淡い桃色が降り注いでいる景色。 そしてその先には、僕が1日の半分以上を過ごす、学校の校門。 そう、僕は晴れて高校生になる。 ただ僕は、この綺麗な桜の道を通っていく勇気がない。 A「初日からチョーかったりーんすけど。てか入学式はいいとして、その後がだりーよな」 B「あたし3年も続けられっかなー。卒業したらチョー偉いじゃん?」 なぜなら、この高校は不良がいっぱいだからだ。 言っておくけど、僕はこの方たちみたいに金髪でもないし、ワイヤーかっていうほど髪もカチコチにはなってない。 黒髪で、入学式のために気合いをいれて短髪にした。ちなみに結構サラサラ。 A「なんか風強くなってきてねー? 髪型くずれっからやめてほしーわー。さげぽよ」 中学では成績も優秀だったし、欠席なんて熱が出たときくらいだ。もちろん遅刻だってしたときはない。 なぜこんな僕がこの高校なんだって? デリカシーがない野郎共だ。 落ちたんだよ!志望校に! 滑り止めだったこの高校しか受からなかったんだ畜生。 健太「はぁ、僕の素敵な高校ライフ、ぐっばい……。」 そう呟いたら、校門が僕に「ドンマイ地味野郎」って言った気がした。
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