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手を繋いだまま廊下を歩いたが、靴箱までくると自然と離れた。
俺は裸足のままシューズを履く。
グチョっと気持ち悪い感触がする。
外はもう雨が止んでいた。
「…藤崎くん。すごい濡れてるね。」
靴を履きかえた槙野さんが俺の所にくる。
まだ前髪からポタポタと水が落ちてくる。
槙野さんは自分のバッグからタオルを取り出すと、俺に差し出す。
「いいよ。タオルが濡れるから。」
俺がそう言うと、
「濡れたものを拭くためにタオルがあるの!」
と無理やり渡された。
…確かにそうだ。
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