高校3年の夏

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シャワーを借りて、バッグから体育着に着替える俺。 体育着といっても、上は普通のスポーツTシャツに膝丈の短パンだ。 さっぱりした俺はタオルで頭を拭きながら風呂場から出る。 風呂場から出るとすぐにキッチンがあって、制服のまま槙野さんが料理していた。 「シャワー、サンキュ…」 俺はなんか恥ずかしさと照れくささで、彼女の後ろをそそくさと通り、勝手にリビングへ行った。 部屋の中は外がボロアパートのわりにはキレイにしてあった。 たぶん槙野さんがきちんと掃除してるんだろう。 俺は部屋の窓から空を眺めていた。 ……『少し話す』って何を話すつもりなんだ、俺は…。 そんなことをグルグル考えるのも面倒くさくなって、いつの間にかボーっとしていた。
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