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しばらくすると、槙野さんがお盆に何か載せてリビングに来た。
小さいテーブルの上にお盆を置く。
…うわぁ、美味そう。
俺は急にお腹がすいてきた。
お盆からお皿をテーブルに移していく槙野さん。
豚肉とピーマンの炒め物・野菜スープ・白いご飯…。
「はい、どうぞ。」
「え?食っていいの?」
「…あ、嫌いなものある?」
「全然!!」
俺はひたすらがっついた。
…終始無言で。笑
全部食べた後に満足して「フー」とため息をついた。
前を見ると槙野さんがお盆を握りしめてジッとこちらを見ている。
「…ん?」
「…いや、その…おいしかったかな?と思って…。」
自信なさげに聞いてくる。
「え?かなり美味いよ。」
「ほんと??」
槙野さんの顔が途端に笑顔になる。目はまだ少し腫れてるけど…。
「ほんと。昨日のカレーも美味かった。」
「全部食べれた?」
「いや…、親父と食べたから。親父も『美味かった』って。」
「よかった~」
槙野さんは安心したように小さくため息をついた。
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