高校3年の夏

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外はドップリと真っ暗で、少しジメッとしている。 俺は家までなんとなく走って帰った。 家に着くと、中から明かりが漏れていた。 …あ、親父の方が先に帰ったのか。 家へ入ると、リビングの電気がついていた。 俺は階段を上りながらリビングを覗いた。 …親父がテレビをつけっぱなしにして眠っている。 俺はこんな所が親父に似てしまったのか…。 軽くため息が出たが、それと一緒に少し笑ってしまった。 『喧嘩とかするの?』『でも仲良くないの?』『…変なの。』 槙野さんの言葉を思い出す。 喧嘩したくないからお互いを無視してるのかもな… 「確かに変かも…」 俺は妙に納得した。
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