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「レン、そんなにボクが探偵らしくないかい?」
レイの言葉に私はビクッとした。
レイは安物のイスに寄りかかり、不敵な笑みを浮かべている。
因みに私はレイに《レン》というまどろっこしいあだ名で呼ばれているのだが、私の事は置いておこう。
「……なんでわかったの?」
私が訝しげに尋ねると、レイは鼻で笑って答えた。
「そんな顔で見られたら赤ん坊でも分かるさ」
腹が立った。いや、立たない方がおかしい。
それぐらい、レイの態度が腹立たしかった。
レイはそれが分かったらしく、ご満悦の様子で砂糖をたっぷりを混ぜたカフェオレを飲み干した。
これはいつもの出来事である。
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