1章 はじめのいっぽ

8/17
前へ
/90ページ
次へ
「こっ……」 「そう、心が読める。 特にキミみたいな心のガードが下げっぱなしな人は丸見え」 コガネは指で作った輪っかを覗く。 悪戯っぽく笑うコガネに目を奪われ思わず見惚れる。 が、信じてないけど心が読めるのなら、と読ませないよう目を瞑る。 ダメださっきの笑顔が浮かんでくる。 無だ、無。 何も考えない。 無 無 無……。 「ってオイ! 話が進まんし」 肩パンで現実に引き戻された。 「……痛ぇ」 笑顔でパンチなのに痛いのは神様だからだろうか? 「神様じゃけえこんなことも……」
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加