1章 はじめのいっぽ

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……くそっ、自信満々でむかつく。 証明できるわけないと思ってるんだろう。 俺は草むらの枝を拾いあげ、火の玉に近づいた。 火の玉の前後左右上下で枝を振り回すが糸は無い。 「どんな? トリックは見つかりそう?」 コガネのニヤニヤが深くなる。 くそくそくそっ……馬鹿にしやがって! 枝を大きく振りかぶって……切るっ!「ぎょおぉ!」 瞬間目の前で火の玉は爆発、大きな火柱になり視界を覆う。 驚いて叫んだ時には既に火は収まってい…… 「焦げ臭い?」 というか煙い。 てか熱っ! 髪っ! 髪燃えてる! 「ぎゃっつぉおお!」 突然頭から水を掛けられた。 「……さっきから叫び過ぎよ」
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