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はぁ、とため息を一つ。
聞かなきゃ帰れないらしい。
「もう良いよ、話だけは聞いてやる」
「ありがとうありがとう本当にありがとう」
コガネは目を潤ませて手を握ってきた。
狙ってやってるのはわかってるのに顔が近いせいで目がすいーっと泳いでいく。
女の子の手って滑らかで柔らかくて気持ちいいんだなぁ、と考えてこいつが心が読めることを思い出す。
くそっ。コガネのにんまり笑顔が腹立たしい。
コガネは逃がさないよう手は握ったまま話し始めた。
「ウチの名前はコガネ。
さっきの神社の神様よ」
巡り巡ってようやく最初に戻ってきたな。
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