2章 人は見た目じゃ

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「オレェェエッ!? なんで俺が悪いんだよ!」 思わず声が裏返る。俺は被害者だろう! 突然壁から叩きつけるような衝撃が響く! 「夜中にうるっせえっ! 何時じゃあ思いよんなるぁ!」 お隣の前田さんだ。深夜に大声を出し過ぎたらしい。 「じゃけえ可能性の話じゃって」 声を落として耳元でコガネが耳元で囁く。 そこまで声小さくしなくても大丈夫だろう。 「どういうことだ」 つられて俺も小声で話す。 「つまり、全部が全部化生の仕業とは限らんじゃろ。 わざとじゃないにしろ、ノブくんが原因になっとるかもってこと」 コガネの吐息が耳に熱い。 だが気にしたら負けな気がする。
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