2章 人は見た目じゃ

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「うぅん、うるさいなぁ。あ、ノブくん……。昨日は激しかったね……ポッ」 「止めろ、顔を赤らめるな、ポッとか口で言うな、記憶を捏造するな!」 OK、大丈夫だ。 俺は落ち着いている。今のツッコミも的確だった。 昨日寝た時は確かに服を着ていはずだ。 コガネもベッドじゃなくて、宙に浮いて寝ていた。それが何故二人とも素っ裸でベッドにいる。 「なに言うとるん? 昨夜寝静まった後ウチを抱き寄せて無理矢理……」 「そんなまさかっ」 「ウチは抵抗したけど、男の子の力には適わなくて」 「うそだっ!」 「うん、嘘よ」 ……ですよね。 俺は騙されてなんかいない。 顔赤くなったりなんかしないんだから。 あー暑い。 「だいたいノブくんなんかに襲われるウチじゃないし、そんな度胸もないじゃろうし。 だってノブくん童て」「だあああっ! いい加減しろ! 俺をからかって楽しいか!」 朝から俺の血圧は急上昇、朝の生理現象も相まって、手をある場所からどかせないのが締まらないところだ。 断じてシーツから出ている艶めかしい肩や、生ツバ飲み込みそうな胸元のせいではない。 こんな神様を名乗るちょっとあれな美女にやられてるわけではないのだ。 「うん、童貞ってからかうと楽しいよね」 ……こいつ嫌いだ。
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