1章 はじめのいっぽ

2/17
前へ
/90ページ
次へ
「お願いしますお願いしますモテたいなんて大それた事は言いません彼女が欲しいなんて言ったのは過去の俺です今の俺を見てください女の子と仲良くおはなししたいなどと思い上がった夢を願った事もありましたがそれももう良いですお願いですからっ」 一気に言って息を吸った。 「お願いですから 犯罪者扱いされるのだけは もう勘弁してくださいっ…」 魂の叫びは小さな境内から茜色の空に吸い込まれていった。 去った東の雲が小さくゴロゴロ鳴っている。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加