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なんだろう………とても気分が良いように思えた。体がとてもフワフワする様な感じ。
此処は…そうだ。俺が小さい頃よく由美と遊んでいた公園だ、俺の目の前で由美が砂の山を作って遊んでいる。
懐かしい。そう呟くと由美はこちらを見て微笑んでいた。可愛らしいその笑顔からは何か狂気じみた何かを受け取れた。
「ねえ、光くん。」
光くん?ああ、昔はそう呼ばれていたのか。何だろう…………。なにか引っかかる事がある。
光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。光くん。
「今日はね、光くんに言いたい事があるの。……光くんはもう少しで引っ越しちゃうでしょ?」
うん―――。そう返事をしていた気がする。
「ねえ?聞いてる?」
「えっ?聞いてるよ。」
これは夢じゃないのか?記憶を見直しているつもりだったが違うらしい。とても不思議な……それは昔に戻ったような感覚。
「えっとね、ゆみはね………光くんの事が好き!!!」
そうか、この時も告白されてたのか。でも、確か数日後に引っ越すんだよな……。ここは由美を傷つけたくないし、断らないと。
「ごめんな。俺も由美の事好きだった気がする。」
止まった。いや本当に止まっている。どういう事だ?昔の俺は違う事言っていたのか?だとしたら、思い出さないといけない。
ここに長居してはダメと直感が訴えかけている。
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