433人が本棚に入れています
本棚に追加
/123ページ
気がつけば、常に誰かに見られていたような気がしてならない。
なるべく一人にならないように、いつも友達と一緒にいた。
とある日の事だった。その日は誰とも帰らず一人で家路に就こうとしていたが、校門を出たところに彼女は居た。彼女はニコっと笑顔を作り近づいて来た。
「今日は一人なんだ……。じゃあ一緒に帰ろうよ?いいよね?」
断る理由がないし、何よりも断れなかった。
しばらく他愛もない話をしていた。もう大丈夫なのかな、と気を抜いた時だった。
「ねえ………、やっぱり行っちゃうの?」
うん。━━━そう答えた。
「そっか。……えっとね、私ね……あなたが…好き!」
俺も彼女の事は好きだった。勉強は教えてくれるし、部活が終わるまで待っていてくれた。
俺は大好きだった、あくまでも友達としての彼女が━━━。
最初のコメントを投稿しよう!