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さらに響が嘲笑を浮かべて凝鬼を挑発する。
「下層の鬼の分際で俺の花嫁を狙うなんて命知らずだな」
その一言で凝鬼はキレた。
「黙れ!やはり貴様も始末するしか内容だな」
先程よりも隙が生まれている。
華牙里は気配を消して背後にまわり斬りつけた。
「ぐ!このぉ!人間の分際でぇぇ!」
凝鬼がナイフを振り上げる…だが、小刻みに震えてその場に膝をつく。
「な、なに…を!?」
響と華牙里を睨みながら地面をのたうつ。
華牙里は冷たく見下ろすとナイフをチラつかせる。
ナイフの刃はどす黒く変色している。
例によって響特性の猛毒が塗られている物だ。
それを見た瞬間、華牙里の脚を掴む。
響がその腕を踏みつけて凝鬼に殺気を向ける。
「汚い手でこいつに触るな」
苦痛に顔を歪めて悔しそうに響を睨む。
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