第六章

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華牙里はその言葉に対して鼻で笑うと嫌味たっぷりに返した。 「生憎、ほかの花嫁たちとは違うの。、あんたみたいな変質者ごときで怖がるほど女らしくもないしね」 目の前の凝鬼は舌打ちをすると刃物を片手に持ち瞳を黄金色にして冷たい笑みを浮かべた。 「本当にムカつく花嫁だ。ほかの花嫁たちと同じように恐怖の色を浮かべて泣き叫び命乞いすればいいものを」 響も戦闘態勢に入る。 最後の花火がうち上がった瞬間、目にも止まらぬ早さで凝鬼が動いた。 ナイフが華牙里目掛けて振り下ろされる。 だが、響はそのナイフを弾き斬りかかる。 凝鬼はすんでの所でかわすと忌々しそうに響を睨んだ。 「我が同胞には傷をつけたくないのですがね。それに、用があるのは貴方ではなくそこの異端の花嫁です」 どうやら、響の守りに指一本触れられず怒り狂っているようだ。
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