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そして、過去と同じように銀色は傷付いていく。
そんなのはもう見たくなくて、動かない体にムチ打って銀色を抱えた。
子銀「ッ!先生!?」
松「銀時、あなたといられて幸せでした。……生きてください。それが私の最期の願いです。」
生きていれば、例え今は辛くともあの子供達に出会えるはずだから。
銀時を信じ、家族だと言ってくれる子供達に。
だから、今は。希望を生かす。それだけしか、許されないのだから。
松陽は自分の血に濡れた教本を持たせ、思いっきり投げた。
松「ゴホッ…!」
黒「ガキを逃がすか…。逃がしても俺が殺すぞ?」
松「……貴方が欲しいのは私の命でしょう?あの子には、あの子達には手を出さないでください。」
黒「そんな話、聞くと思うのか?」
松「さあ?でも、貴方は無闇に殺生しそうにありませんから。」
知っている。貴方が銀時達を殺すわけがないと。でも、言うことはできない。
松「ゲホッ!」
とうとう体を支えられず、自分の血の中に倒れ込んだ。
黒「……とどめを刺す必要もないようだな。」
松「その、ようですね…。」
話すのも辛くなっているのに、思わず苦笑した。
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