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(そういえば、輝は大丈夫かな??ちょっと心配に、なってきた)
「奈々さん、」
「は、はい、何でしょう?」
「なぜ、あなたはこの『青陵学園』に行こうと思ったのですか?学費も高いのに」
「そ、それは‥…。会長はこの話を笑わないで聞いてくれますか??」
「まぁ、内容にもよりますが、多分大丈夫だと思いますよ」
「…………」
「わ、分かりましたよ、絶対に笑いません!」
「しょうがない…………。じゃあ、話ます。私がこの学園へ入った理由は……」
すると、急に会長が私の口を手で塞いできた。
「か、かいひょう~。ひゃ、ひゃにゃしてくだしゃい!」
「し、静かに。いつまで、そんな所に隠れているんだ。隠れていないで、とっとと出て来たらどうだ!」
(え、もしかして、今までの行動とか、見られてた!!!)
私は驚きのあまり倒れそうになった。
でも、すかさず、会長が、抱きかかえてくれたおかげで、何とか倒れずに済んだ。
『…ッチ。いつから気づいていた。 そして、お前はそいつから離れろ!!』
「何を怒っているんだ??蒼」
『別に‥…、怒っているわけじゃ…ねぇ。』
「それを怒っていると言うんだ!!」
『う、うるせー!お前は早く離してやれ!!苦しそうだぞ!!』
(あ、そういえば、段々意識が遠のいて………)
「奈々!!」
と、言って、手を離してくれた。
「大丈夫か??」
「は、はい。。。」
『うわー、可哀想。。。お前そんな奴の所にいないでこっちに来い!!』
と、言って私の方に手を伸ばしてきた。
私、とっさに会長の後ろに隠れてしまった。
「蒼、嫌われてんな…」
『ふん、お前、後で覚えてろよ』
「…………」
私は怖さのあまり会長の後ろで震えていると、会長がそっと抱きしめてくれた。
「大丈夫だよ。さぁ、行こうか」
そう言って、会長は笑顔を私に向けてくれた。
私はそのあまりの素敵な笑顔にドキッとしてしまった。
「は、はい。。。」
会長は怖くないよという風に、手をぎゅっと握ってくれた。
『向、俺がいる前で堂々とセクハラをするな!!!』
と、言って蒼と言う人も一緒について来て、結局三人で向かう事になった
私は、壁の所に誰かこっちを見ているのに気付いたけれど、あまり気にしなかった。
〈あの娘、蒼様と向様とベタベタして。〉
〈お嬢様、どういたしましょうか?〉
〈そうですね、少しお仕置きが必要ですわね〉
〈はい。。。〉
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