幼稚園児は笑わない:嬉々丸

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※※※ 「これかい?」 「うんうん。証拠だね!!」 「……」 嬉々丸はとりあえず犯人探しに付き合って、まずは証拠探しを始めた。 外は『うんどう』の時間中だが、二人は知ったことかとサボタージュしている。 百香はケーキの為に。 嬉々丸は百香が正解にたどり着かないように。 そして二人が見つけたのは、捨てられたケーキの箱と、冷蔵庫の中の小さな箱に貼り付けられた『ももか』と書かれた紙だ。 箱に関しては捨てたのは嬉々丸なので、当然すぐに見つかった。 ゴミ箱を探さないのも不自然かと、嬉々丸は隠しもせずにすぐにそれを見つけた。 「これが君のなんじゃないの?」 「違うよー。私のはこの箱だったもーん」 「……」 とりあえず自分が食べたケーキが百香のケーキだった事を再確認しつつ、残る謎は『ももか』の紙が違う箱に貼られている事だ。 「じゃあこの箱は?」 「知らないよ」 黒地に白い線で可愛い花の模様が書かれた箱は、百香の物じゃないのに『ももか』を全面に主張している。 嬉々丸は少し考えこんでから、おもむろにその箱を開け始めた。
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