2人が本棚に入れています
本棚に追加
とりあえずお茶を濁す感じに『3時のおやつの時間だから』と、百香を押して組のクラスに戻った。
まだ『うんどう』の時間が続いてはいるのだが、疲れた子ども達が早めに何人か戻っていた。
先生も一人いる。早音先生だ。
部屋に戻ってきた嬉々丸達を見つけると、早音先生はぎょっとしたように目線を逸らした。
嬉々丸は疑問に思う。
普通ならサボっていた嬉々丸達はうんどうの時間に“居なくなった”子ども達で、戻って来たのなら先生は安堵する筈だ。
「う~ん」
不信に思いながら、なんだかんだと始まったおやつの時間に、先生達が園児達を呼び集めている。
テーブルに置かれたお菓子の数々に他の園児達が盛り上がる中、嬉々丸は一人で座って考え始める。
披露する気のない推理を。
嬉々丸が食べた代わりに現れたケーキ…。
落ちていた『ももか』の紙…。
感じた視線…。
挙動不審な早音先生…。
そして嬉々丸は一つの仮説を立て、一人ほくそ笑んだ。
これはもしかしたら、話を有耶無耶に出来るかもしれない!!
最初のコメントを投稿しよう!