2.その男、有名

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ワゴン車は、倉庫の中で停車すると、大急ぎでチップが降りて行った。 「どうしたんだ?あいつ」 ライトは、荷物を取りながら、チップの行方を見ていた。 「PCの情報消去。急いでやらないと、足がつくらしい」 「そんなPC使うからだろ。あいつ仲間にして、ホントに大丈夫か?」 首を振りながら、呆れるライトを見ながら「あの窮地を救ってくれたのは、彼だからね。一応は役に立つんじゃないか?」ウォルトは、ライトの荷物を半分持ちながらいった。 「ま、それもそうだな。あいつのおかげで、逃げ切れたから、今日は勘弁してやるか」 ライトは、チップの後ろ姿を見ながら、苦笑いをした。 「それにしても、ウォルト。あの警報機は初めてだったな」 「あぁ。俺も驚いた。二重警報だった。あれは、確実にライト対策だな」 ライトは、目を丸くして自分を指した。
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