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「その名前で呼ぶなって……」
テレビから視線を離しながら、つぶやいた。
チップは、テレビとライトを交互に見ながら「なぁ、なんでそんなにルパンって名前を嫌うんだ?」
ウォルトは、ドキッとしながらライトの表情を伺った。
彼は視線をテレビに戻し音量を下げながら「お前に関係あるか?」と質問を返した。
「や、別に……」
ライトの迫力に負けたチップは、小さくなった。
「しかし、こうも早く情報が公開されるなんて、やっぱりこれはただもんじゃないんだな」
ウォルトは、フッと笑いながら話題を変えるように話を始めながら、改めて”赤い瞳”を眺めた。
「そうだな。奴ら、血眼になって探してるだろうな」
余裕の表情のライト。
こわばった表情のままのチップ。察したウォルトは、チップの肩に手を置いた。
「ま、そんなに落ち込むなって。誰にも、聞かれたくない過去があるんだ。お前だってあるだろ?」
そう言われ、小さくうなずいた。
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