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パーンッと乾いた音が路地に響き渡った。
男は、銃口を上げた。
「んぁ!!??」
先ほどまで目の前にいたライトの姿が見えなくなり、拍子抜けした声を上げた。
汚い言葉を吐き捨てながら、拳銃を構えなおし辺りを見回した。
「さ、さすがに、奇人と呼ばれるだけの事はあるな……おい!!出てきやがれ!!こそこそしてんじゃねぇよ!」
男は、拳銃を上に向け威嚇射撃をした。
「俺は、お前が見える」
声のする方へ銃口を向けるが、人の気配すらない。
「ふ、ふざけるなよ!お、お前なんか、あ、あ、あのお方を前にしたら……」
パシュンッ
ライトの頬になにかかすめた。
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