3.その男、標的

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足早に、路地から抜けると目の前には、大きなビル群がそびえ立った。 ひときわ高いビルの一番上には「EC」というロゴが掲げられている。 ライトは、そのロゴをしばらく見ながら考え事をしていた。 「エリコム・コーポレーション……」 ロゴを口にしながら、そのビルに向かった。 広く、長い階段を上りながら、行き交う人に視線を向けると、相手はライトを不審視していた。 視線をそらし、足早に階段を上った。 「ねぇ。今の、社長の秘書じゃない?」 後ろから声が聞こえた。 社長秘書……。 ライトは、すぐに誰の事かわかった。
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