4.その男、移動

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エリコムコーポレーションを後にしたライトは、先ほどからチラチラと後ろを気にしていた。 「くそっ。まだついてきやがるな」 ビルを出てから、また後をついてくる人物がいる。 「俺を尾行するなんて……」 顔の特徴などあまりよく見えないが、シルエットから男ではなさそうだった。 「さっきの女か?」 ぶつぶつ言いながら、路地を曲がる。 しばらくすると、後ろから人が姿を見せた。 ライトは、影に隠れて様子を伺った。 カツカツとヒールの音。 歩幅的に女だろう。 ヒールの音の高さから、小柄な女だ。 音が徐々にライトの方へ近づいてくる。 カツカツ カツカツ
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