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ライトは、深呼吸をして近づいてくる音の後ろに立とうとした。
パーッとクラクションを鳴らす車のヘッドライトに照らされ、女の顔を見る事ができ、ライトは驚いた顔をした。
「ア、アリス!??」
探偵のアリスがライトの後をつけていた。
ライトは、思わず体をひっこめた。
「何故、あいつが?警察はもう動いてるのか?まさか、親父が呼んだのは……アリスだったのか?」
思考が一気にフル回転し始めた。
そんな事を考えているうちに、アリスが真横まできていた。
ライトはためらった。
『どうする……!!どうする!???』
頭の中で、その言葉が巡り続けた。
「すみません。奴を見失いました」
耳に手を当てそうつぶやくアリスは、ふとライトの隠れているほうに視線を向け首をかしげた。
「ちょっと待ってください」
そう言って、耳から手を離すとゆっくりと内ポケットに手を入れ、拳銃を取り出した。
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