1.その男、盗人

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「リザの姿は?」 『さすがのあいつも、警察に捕まるのはごめんだろ』 ウォルトは笑みを浮かべ「チップ。A地点へ向かおう」と肩をたたいた。 向かおうと行ったウォルト自身は、ワゴン車から降りようとしていた。 「おい。どこ行くんだよ」 「ライトを迎えに行ってくる」 「一緒に行けばいいだろ?」 「今からホントに警察が来るんだ」 「は?」 チップは、また間の抜けた返事をした。 ウォルトは、顎で目の前の画面をさした。 「え!!」 屋敷全体の画面に警報機が赤く点滅しているのが、映し出されている。
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