5人が本棚に入れています
本棚に追加
そのほんの少しの手掛かりを頼りに、彼等はここまで追い掛けてくることができたのだ。
今、確かな証拠を掴むことができた獣人は、底知れない充実感に満ちている。
自然とヨダレが出てきて、思わず舌舐めずりをした。
そこだけ不自然なほど鮮やかなピンク色をした舌が、まるで別の生き物のように不気味に動く。
彼は仲間と共に今の主に使え、十年余りが過ぎていた。
だが、こんなにも楽しい『狩り』をしたのは初めてのことだった。
今回の獲物は人間の雌。
しかも、目当ての『物』さえ手に入れれば、その獲物は殺していいと言われているのだ。
人間の肉を喰らうのは久しぶりのことだった。それがまだ若い雌の肉なら、尚更のことである。
こんなチャンスは、滅多にないだろう。
いや、ただ肉を喰らうだけでは勿体無い。
嫌というほど犯してから喰らうのも悪くない。
同種の雌もいいが、人間の雌を犯すほど気持ちのいいものはないのだから。
犯しながら、その白い乳房を喰い千切ってやろうか。
快感の絶頂と共に、喉元に鋭く尖った牙を突き立ててやろうか。
泣き叫ぶ人間の雌の顔を想像し、初めて今回の獲物がまだ若い雌だと匂いが教えてくれた時の興奮が再び蘇る。
最初のコメントを投稿しよう!