光と闇

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次の日、朝からマコトはボーッとしていた。 昨夜の夢から、一睡も出来ずにいた。 授業の内容も頭に入らないまま、下校時間になり、人間の帰巣本能のまま、家へと向かっていた。 「…っ!…ト!マ…ト、マコト!」 「えっ?何?星斗。」 「何?星斗。…じゃねーよ!お前、今日1日変だぞ?」 「ごめん、なんか…ちょっと考え事。」 「日本語もちょっと変だぞ?」 「ごめん、気にしないでよ。」 そんな会話をしていると、二人の目の前に少女が現れた。 「クロサキマコト。…とヒノセイト。」 「えっ?君は?」 「マコトはボク。星斗はこっち。」 ボクは冷静に、少女へ話しかけていた。 「クロサキマコト。ワタシはキミのソバにズッとイた。」 「マコト、知り合いかなんか?」 不思議そうに、ボクに聞く星斗に、また冷静に答える 「夢で会った。」 「夢?!」 「マコト。死はスグそばマデきテいるよ。ワタシは中園…中園蝶子。キミには、ワタシのショウタイわかるよね。」 「うん…。」 「マコト。もうスグだよ…。」 女の子が現れた瞬間、ボクらは夢の世界にいるような感覚だった。 それが終わると、いつもの見慣れた風景。 あの、夢のような感覚には似付かわしくない女の子。 黒く長い髪は、腰のあたりまであって、年はボクより下に見えた。 真っ黒なワンピースに、素足。 綺麗に整った顔に、片言の日本語。 瞳は少し金色っポイような色。 その子の周りは暗いのに、ボクらの周りは明るかった。 彼女の「もうスグ」と言う言葉が引っ掛かる。 何がもうすぐなのか…一体、ボクに何があるのか。 中園蝶子は、何者なのか…。
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